コンテンツの質を高める秘訣「ジャーナリストのように考える」とは

ジャーナリストのように考える

ニューヨーク大学の講義では、コンテンツの質をあげる1つの手段として「ジャーナリストのように考える」という項目が用意されている。

ジャーナリストはライティングのプロであり、より価値の高いテーマ選定、客観的なリサーチと取材、完璧な根拠の追求などを徹底的に教育されているからだ。

実際に、弊社にも元編集者というバックグラウンドを持つライターが数名在籍しているが、コンテンツの質を追求するやり方や取材への姿勢など、他と一線を画す資質を発揮していると感じている。

ニューヨーク大学シリーズ第4弾の本記事では、非ジャーナリストがよりよいコンテンツ作成のために取り入れたい、ジャーナリストの姿勢についてお話ししたい。

コンテンツの質を上げたいと考える方はぜひ参考にしてほしい。


「ジャーナリストのように考える」とは?

「ジャーナリスト」とは、雑誌や新聞の記者や編集者などを指す。彼らはライティングのプロであり、よりよい情報をどこよりも早く読者に届けるよう訓練されている。それが読者の満足につながり、数ある報道媒体の中から選んでもらえるからだ。

社会的影響力が大きいジャーナリストは、「より社会に価値の高い情報を発信する」「真実を追求する」「根拠を明確にする」ことなどを強く意識している。読者の信頼を得るためだ。

これは、コンテンツマーケティングの成功にも繋がる姿勢だ。彼から要素を学び、ぜひ実行してほしい。

特に私たちが学ぶべき要素は以下の8つだ。

1. 報道価値(Newsworthy)について理解している
2. 積極的に現場に行って取材をする

3. 自社製品の「セールス」という考えがない
4. 常に新しいニュースを追い求めている
5. 読者に合わせて口調や語彙などを変えている
6. 情報源を突き詰めている
7. 魅力的なタイトルと見出しを作っている
8. 多くの事実があってもコアストーリは1つだけ

それぞれ詳しく見ていこう。


1. 報道価値がある(Newsworthy)かどうか5つの要素を理解しよう

報道価値

一般的にジャーナリストは多くのコンテンツを作り、他のジャーナリストが作ったコンテンツも含め、最も報道価値があるものを厳選し世の中に出していく。

では報道価値が高いとは何か?これを理解しないことには始まらない。
報道価値のあるニュースかどうかは、以下の観点から見えてくる。

報道価値を示す5つの要素チェック
タイミングが良い今流すべき最新の内容か?
重要度が高いより多くの人にとって重要な内容か
関連性が高い読者にとってなくてはならない内容か
突出している読者が本当に関心を持つ内容か
人間的興味をそそる読者の感情に訴えかける内容か


コンテンツの価値を左右する要素を自分なりにまとめてみよう。

ただの思いつきになってしまっていないか今一度確認し、価値ある順に発信する優先順位を決めていこう。


2. 現場に行って取材をしよう

取材

ジャーナリストは、独自性を出すために取材を重要視している。独自性は大きな価値だからだ。

取材の努力次第で、当事者からとても重要なポイントを聞き出せたり、思わぬ新たな視点が見えてきたりする。

コンテンツマーケティングでも、取材はとても大事だ。しっかり労力をかけたコンテンツであればそれは相手にわかるものだ。逆によく調べもせず人づてに聞いた情報やネット上の情報を集めたものだけを鵜呑みにすると、深い情報は書けないし、誤った情報を届けることにもなり得る。

例えば、私自身海外のコンテンツマーケティングの権威を何度か取材したことがある。アメリカ、カナダ、オランダなど様々な国のマーケターだ。大事なのは、最初から不可能だと思わないことだ。そして、実現可能性を重視しすぎて「これくらいでいいか」と決めつけないことだ。

あなたが思うよりも、取材を受けてくれる可能性は高い。

真実で価値のあるコンテンツを作るために、可能性を広げるアプローチを考えていこう。


3.「商品を売る」という考えを一旦なくそう

商品を売る

コンテンツマーケティングを行う目的は、自社の商品を売ることだ。

しかし、実際にコンテンツを作り上げる際には「商品を売る」という発想は一旦捨て、できる限り中立な立場を意識する必要がある。商品を売るためにコンテンツを作ると、どうしても意見が偏る。そして、ユーザーも明らかに一方的な意見は信じないだろう。ユーザーが少しでもそのページに不信感を持った瞬間に、そのコンテンツの効果は大きく薄れてしまう。

ジャーナリストは、偏見のない客観的な立場から本当に報道するべきニュースやトレンドを発信するように訓練されている。「より良いもの」「世の中にとって価値が高いもの」を報じることが、結果的に読者を増やすことになるからだ。

純粋に見込み客が価値を感じる情報・コンテンツは何かを考え発信しよう。ユーザーの信頼を獲得できれば、そのあとにいくらでも商品を得ることができるはずだ。


4. 常に新しいニュースを追い求めよう

ニュース

ジャーナリストは、常に新しいニュース・トレンドを追いかけている。まだ誰も報じていないスクープを発信したら多くの人々の関心を得られるからだ。

コンテンツマーケティングにおいてもそうだ。

どこかで見たことのあるようなありきたりな内容だと誰も見たいとは思わない。ターゲット層が興味関心を持つテーマの最新情報を常にアップデートしよう。

情報アンテナを張る方法としては、

・Googleアラートでそのテーマをフォローする
・その分野のインフルエンサーのSNSアカウントやブログをチェックする
・類似サイトのコンテンツをチェックする

などがある。

 

ただし中にはフェイクニュースや根拠のない主張も数多く存在する。情報をそのまま鵜呑みにしないように注意しよう。

根拠があって発信されているものかどうか、以下のようなアプローチで常に確認しよう。

・誰が書いているのか?著者を確認する
・コンテンツの根拠となっている一次情報を見つける


5.見込み客に合わせて口調や語彙などを変えよう

ボイストーン

ファッション誌、昆虫図鑑、百科事典がそれぞれ使っている言葉や言い回しは異なっているだろう。それは読者層が全く違うからだ。

ターゲットに合わせたトーンでコンテンツを作り上げよう。

どんなトーンにするかは、メディアを立ち上げる前に検討しチーム内で統一しよう。メディアのターゲットが決まった時点で決めておくと良い。特にアメリカではこれを重要視する企業が多く、”Tone of Voice (Language)”と言うコンテンツ内で使う言葉・使わない言葉を定義し文書化しているところも少なくない。

トーンの例として、

・信頼性を出すために堅い表現を使う
・ユニークさを出すために風変わりな表現を使う
・専門性を出すために敢えて専門用語を使う

など様々ある。

よく「コンテンツには専門用語を使わないようにしよう」と聞くが、問題は「専門用語を使うかどうか」よりも「届ける相手を理解しているかどうか」の方だ。

コンテンツを届けたいターゲット(企業)がはっきりしている、もしくはターゲットがニッチであるなどだと、専門用語で専門性をアピールした方が良いという場合もある。

また、選択する言葉だけが重要なのではない。言い換えたり表現を変えたりすることも重要だ。

例えば、こんなデータがあったとする。

“国際的なデジタルデータの量は飛躍的に増大しており、2011年(平成23年)の約1.8ゼタバイト(1.8兆ギガバイト)から2020年(平成32年)には約40ゼタバイトに達すると予想されている”

多くの読者からしてみれば「だから何?」だ。このデータを読者が理解しやすいように言い換えよう。

例えば、

“世界のデジタルデータ量は2020年までに約40ゼタバイト(40兆ギガバイト)に達すると予想されている。これは2010年の約40倍であり、とてつもない量のコンテンツが世の中に溢れることになる”

といったように。

届けたい相手の目線に立って、使う言葉や口調を合わせていこう。


6.出典や根拠を必ず示そう

出典や根拠

1つの主張をするためには、それを裏付ける根拠が必要だ。

ただし、その根拠が全く根も葉も無い内容であれば、あなたの主張自体崩れてしまう。最悪、フェイクニュースを流したメディアとして信頼を損ねてしまいかねない。そのため社会的影響力の高いジャーナリストは、情報源を突き詰めるように訓練されている。

あなたも何か記事や文献を見たときに、引用元をチェックする癖をつけるとよい。意外と引用元が曖昧な場合もある。

根拠となる情報が「一次情報になっているか?」と常に自問自答しよう。引用の引用は真実であるかどうか疑うべきだ。

・引用元を辿って一次情報を見つける(本であれば、末尾の参考文献を全てチェック)
・一次情報を発信している機関や人物の背景を確認する

こういったことを続けていけば、信頼できる情報がどんなものか見分けがつくようになる。


7.タイトルと見出しで主張を表現しよう

タイトルや見出し

ジャーナリストにとって見出しはとても重要だ。

日々たくさんのニュースが報道されている中で、人々はまず見出しを読んで興味がわいた時点で読んでくれるからだ。

そのため、タイトルと見出しは読者がクリックしたくなるほどに具体的でなければならない。目指すべきは、タイトルと見出しを一目見ただけで記事が言いたいことや読んだ後の価値がわかる状態だ。

 

×悪い例)消費財メーカーのマーケティング事例

◯良い例)広告費0で売上が2倍になった消費財メーカーのマーケティング事例

 

ただし、気をつけなければならないのは、クリックする必要がないほど具体的でもいけない。タイトルと見出しだけで満足させてしまったら、最後まで読んでもらえないからだ。

これは人間の心理的トリガー「好奇心のギャップ」の考え方に基づく。すごく重要な考え方なので、詳細は別記事「ユーザーを強烈に惹きつけるコンテンツにする「好奇心のギャップ」戦術」を見てほしい。


8.たった1つのコアストーリーを築こう

コアストーリー

報道するべき多くの事実があっても、ジャーナリストは1つの記事につきたった1つのコアストーリー(主張)を表現するよう訓練されている。

そうでないと、結局何を伝えたいのかがわからなくなるからだ。読み手が発信元の意図を100%理解してくれるとは限らない。まずは、コンテンツで何を最も伝えたいのかを決めよう。

たくさんの情報をただ羅列するだけでは、たとえその情報自体が価値あるものだとしても、読者にとっては煩わしいものになりかねない。自分で咀嚼して考えなければ答えがわからないコンテンツだったら、特にWebコンテンツの場合、即離脱だ。

例えば記事を書くときは、以下のようにコアストーリーを形作ろう。

1.記事で最も伝えたい主張を1つ決める
2.それを裏付ける内容を羅列し、章にする
3.それぞれの章も1つの主張で形作る


まとめ

コンテンツマーケティングをより成功に導くために必要な姿勢と聞く「ジャーナリストのように考えること」についてまとめてきたが、いかがだっただろうか。

まず重要なことは、コンテンツマーケティングの成功に必要なのは”Selling” ではなく”Story telling”であることを認識することではないだろうか。見込み客に幸せになってもらうために、伝えたいメッセージをしっかり考え、そのために手間を惜しまずに真実を追求していこう。その姿勢はジャーナリズムから学べるはずだ。

ぜひこの記事を参考に実践してみてほしい。


ニューヨーク大学全5回シリーズ

ニューヨーク大学

ニューヨーク大学のデジタルマーケティング講座で学んだ内容について、全5回に分けて配信していく予定だ。
ぜひ次回も楽しみに待っていてほしい。

第1回目:ニューヨーク大学講義から学んだ強いコンテンツマーケティングの要点

第2回目:10の海外マーケティング事例から新しいアイデアを探そう

第3回目:コンテンツマーケティング責任者必見|チームで共有「戦略の文書化」

第4回目:コンテンツの質を上げる秘訣「ジャーナリストのように考える」とは(当記事)

第5回目:まだ誤解されがちなストーリーテリング|その本質と実践のコツとは

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